本読みビーチ

最近はやたらに本を読んでいるのに感想にも書こうとしない。そんなことがあって良いのだろうか!はい、勿論。自分のことですから・・・・・・(嘘)ということで、久々の本レビューです。
【読了本】

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」(滝本竜彦
うすらボンヤリとした記憶ですみませんが、確か石田衣良さんが青春時代について、こう語っていたはずです。「青春時代とは、限りなく危ういもの」(少々自己解釈)
さてさて、早速この本についてです。
滝本さんの作品は今回が初めて・・・というわけではありません。確かどっかの文芸誌で連載していたやつを読んだ記憶がうすらと存在しています。確か主人公が空想の女の子に頭を弄くられるとか、そんなんじゃなかったっけな(笑)
まあ、隅に追いやるとしましょう。
今回の「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」という作品。作者の処女作ということは、彼が引きこもり生活真っ直中の時に書き上げた作品ということなんですよね。その点が今回の作品にとって最も重要な部位を占めるのではないかと思います。小説というのは、元来頭の絵空事を描き出すものと言えますが、瀧本さんのこれは、本当に頭で描き出した小説という感じがヒシヒシと伝わってくるのです。ちょっと分かりづらい表現ですね。まあ、つまり滝本さんが頭で思い描いていた青春を謳歌するという一例。そんな感じがしてきました。
文章はさっぱりと、後半の疾走感に加え、主人公の頭に次々と浮かぶ考え、思いなど、ネガティブでいて希望。これは一途に滝本式青春小説だ!いい感じでした♥