本読みビーチ

【読了本】

失はれる物語」(乙一
こんにちは。今日も暑いですね。ってレビューに必要ない事柄を並べて、マス目を稼ぐのが得意な私ではございますが・・・ええ〜本編とは何の関係もない前振りでした。
乙一の作品は久々でした。やっぱり乙一の短編集は良いっすね。mkonkonのとは桁違い(笑&泣)今回は六つの作品が載せられていましたが、どんな人が見ても、一つは気に入りそうなものが見つかるだろうなという具合に個性溢れる作品群でした。私のお気には、「Calling you」「マリアの指」それに表題作でした。個人的には白乙好みなんですね、私は。折角なので、一つ表題作である「失はれる物語」について述べさせてもらいます。
もし事故や病気で植物状態に陥ってしまった時、自分はどうなり、どうすべきかということについて、頭でリアルを思い浮かべると、結構ショックが激しくて、耐えられないですよね。私だったら、死にたいのに、死にたくない。相手も一緒に来て欲しい。孤独になりたくないと思ってしまうかもしれません。独りよがりですね。ですが、私は元来孤独というものに耐えられる性質ではございませんで、話の結末のことを考えると、背筋が寒くなる思いで窮屈です。自分が亡くなったとして、次に生まれ変わる際には、やはり触れあいを重んじ、馴れ合いに依存する人間でありたい。そう思います。結末からここまで発展的に考えてしまった私。小さな涙が一筋頬を伝いました。